平成最後の、神楽坂「サン・ファソン」本多シェフのレッスン|豚とアーモンドと。
2019年 03月 31日
東京の、新宿区神楽坂は、かつて芸者町として栄えた粋なエリアです。
≪神楽坂フレンチ≫という言葉があるほど、神楽坂はフレンチレストランの密集地。
フランス人シェフと日本人シェフがしのぎを削って、神楽坂フレンチを盛り上げています。
そんな神楽坂にあったフレンチレストラン「sans facon(サン・ファソン)」。
お店は2015年にクローズしましたが、オーナーシェフの本多秀行シェフは、いまでも神楽坂の町を歩くと「本多さん!」とあちこちから声がかかる有名人。
そんな本多シェフといろんなご縁が繋がって、拙宅でレッスンをしていただいています。
今回14回目になるレッスン。
フランス料理の芯の部分を教えていただく貴重な機会です。
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↓本多シェフに教えていただいた過去メニューは、こちらからご覧になっていただけます↓
13回目:丸鶏のポトフ(プ・ロ・ポ)・ポーチドエッグのグラタン・ガトーショコラ、いちごのソルベ添え(2019.2)
12回目:ローストビーフ・赤ピーマンムース・リンゴのステュルーデル(2018.11)
11回目:トリップ煮込み・海の幸サラダ・レンズ豆スープとハチミツアイスクリーム(2018.9)
10回目:カシスソースの鴨ロースト・サラダウォルドルフ・キャトルキャールとアイスクリーム(2018.6)
9回目:骨付き鶏のキュリー・牡蠣サバイヨン・フォンダンショコラ(2018.3)
8回目:シュークルート・タルトフランベ・イルフロッタント(2018.1)
7回目:白身魚ブールブランソース・きのこのフラン・パヌケ (2017.9)
6回目:プリュノーソースの豚ロースト・サーモン燻製マリネ・カシスムース(2017.6)
4回目:2種類のソースでステーキ・ドフィノワーズ・ニース風サラダ・ディプロマット(2017.2)
3回目:ブイヤベース・アボカドのムース・チョコレートムース(2016.10)
2回目:クスクスロワイヤル・キャロットラペ・クレームブリュレ(2016.7)
1回目:カスレ・ウッフブイィ・サラドラルドン・ココナッツのブランマンジェ(2016.2)
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14回目のクローズアップ・アイテムは、豚とアーモンド。
メインディッシュを≪カツレツ≫で。というリクエストから、本多シェフがメニューを考案して下さいました。
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では、14回目のレッスン・メニュー、順を追ってご紹介します。
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≪オニオン・グラタン・スープ≫&≪リエット≫
花冷えの気候にぴったりな、体がほかほか温まるオニオン・グラタン・スープ。
じっくり炒めたタマネギをブイヨンで煮込んで、ひとり分ずつ器に入れて、バゲットとすりおろしたグリュイエールチーズを浮かべてオーブンへ。
チーズが溶けて、スープがぐつぐつあふれそうになっているところをいただきます。
至福。
タマネギをじっくり炒めるのには時間がかかるので、本多シェフがご自宅で下ごしらえをしてきて下さいました。
煮込んだスープを器に分け入れるときには、いちど濾してタマネギとスープに分けてから、それぞれを均等に配分します。
そうすると、タマネギからスープがポタポタ垂れることもなく、量も均等に、効率的に作業ができます。
今回、オニオン・グラタン・スープの器は、ル・クルーゼ ジャポンからお借りしたミニ・ココットを使用しました。
ミニ・ココットは、「ル・クルーゼ」の定番鋳物鍋 ココット・ロンドを形取ったストーンウェア(陶器)。
そして、リエットは、豚肉を背脂や香味野菜と一緒にほろほろになるまで煮込んで、ピュレ状にしたもの。
ディップのようにパンにつけながら食べるもので、レストランではアミューズとしてサーブされることも多いです。
保存食でもあるので、まとめて作って時間をかけて楽しめる料理です。
リエットも、今回はシェフがご自宅で仕込んできて下さいました。
「これを一から作っていたら夕方になっても食べ始められないからね~」(by本多シェフ)
しっかりと塩がきいたリエットは、当然のことながらレストランの味そのもの。
シェフ自ら材料を揃えて、寝かせる時間も見込んで仕込み、当日までしっかりと保管をして、遠方から持ってきて下さった、世界でここでしか味わえない贅沢なリエットでした。
「ワインがすすんでしまう~」という、悲鳴のような声も!
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メインデュッシュは、豚のカツレツ、ポテトピュレ添え。
ブロックで用意するように指示があった肩ロース肉を、スライスして、たたいて伸ばし、衣をつけてたっぷりのオイルで焼きます。
カツレツの下にはベルベットのようになめらかなポテトピュレ。
ジャガイモとニンニクを柔らかくボイルして、再度ミルクで煮てからミキサー仕上げします。
そして、仕上げにトマトソースとレモンを添えて。
毎回、シェフの所作に不意に心を打たれるポイントがあるのですが、今回はレモンでした。
一切れずつ添えるレモンをカットするその方法は、「テーブルで絞りやすいように」「盛り付けたときにどこから見ても見苦しくないように」心配りがされたものでした。
「人数を数えて足りる分のカット数に切り分ける」のではなく、「お皿の上のレモンはこうあるべき」という姿に整えられたレモンと、慈しむようにレモンを扱うシェフの横顔を見たとき。なんというか、己を恥じた瞬間でした。
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そして、デザートは、アマレットのアイスクリームとフィナンシェール、アマンドショコラ。
デザートに添えるアイスクリーム、市販のものでシェフの基準に合うものがなかなか入手できない、それならば。とうことで始まった自家製アイスクリーム作り。
毎回フレーバーを変えて、家庭用のアイスクリームメーカー(貝印製)でシェフに作っていただくのですが、これが毎回驚くほどおいしいのです。
今回は、アマレット風味。
アイスクリームの香りに添わせるために、アーモンドパウダーを使う焼き菓子“フィナンシェール”と、アーモンドにカラメルとチョコレートをからめた“アマンドショコラ”を組み合わせ、すべて手作りしました。
工程が案外多いので、手分けしててんやわんやしながらも、和気藹々。
型にパターを塗る人、生地をつくる人、焼けたら慎重に型から外す人、アーモンドをカラメリゼする人、カラメルが固まったらひとつぶずつバラバラにする人、チョコレートを絡める人、ココアをまぶす人、、、。
お土産分もたっぷりできて、一同大満足です。
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次回は、初夏の頃に、プーレ・ロティを教えていただく予定。
フランスで、週末に家族がそろう時の定番メニューのプーレ・ロティ(鶏の丸焼き)。
とても楽しみです。
本多シェフ、今回もありがとうございました。
また次回どうぞよろしくお願いいたします。
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“サロン・ドキュイジーヌ エッセイエ・ヴ”では、レギュラーレッスン以外に不定期で特別レッスンも開催しています。
ご興味のある方は、レッスンご参加時にお伝え下さいネ。
また、記事下のご連絡方法でお伝え下さっても
お席のご用意ができるとき、お声をおかけいたします。
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Dreamia Club「予約のとれない 自宅教室」に連載記事をご掲載いただいています。
レッスンの様子などを写真付きでご確認いただけます。ぜひご覧になってみて下さい。
1回目:試したくなる、フレンチのおうちごはん
2回目:料理がもっと楽しく・好きになるレッスン
3回目:思ったより早かった「方向転換」
4回目:生徒さんの意見を聞き、進化するお教室
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レッスンメニューの料理写真は、instagramでもランダムにお知らせしています。
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