シェフ招聘!…プライベート・レッスン「サン・ファソンの秘密」
2016年 02月 09日
先日、素敵なプライベート・レッスンを開催しました。

タイトルは「サン・ファソンの秘密」。
昨年11月に閉店した神楽坂の名店“sans facon(サン・ファソン)”、本多秀行シェフが自由が丘までお越し下さいました。
門外不出のお店のデザートや、まかないの人気メニュー、シェフが本場で研究して完成したカスレの作り方などを惜しみなく教えていただいた、有意義なレッスン。
どんな様子だったのか、少しご紹介させて下さいネ。
本多シェフは、26歳の時に渡仏され、4年間の修行の後帰国、青山「ポワロー」などでご活躍の後、1993年にサン・ファソンをオープンされました。
シェフのご紹介の後、みなさんにも自己紹介などしていただこうかな~?と、思っていたら、
気付くとシェフはキッチンに!

玉葱のみじん切りから見せて下さり、みなさま興味津々。
4品を並行して作り、すべての工程を見せていただけるレッスン方式は、ふだんのレッスンの進行とまったく同じ形式です。

ここでは、お料理ごとにご紹介をいたしますネ。
まず、前菜のウッフ・ブイィ・オゥ・アスペルジュ。
これは、サン・ファソンの人気まかないメニュー。
卵の火入れ加減が何より重要です。

シェフのフランス修業時代に、オーナーのために緊張しながら作ったオムレツの思い出などをお聞きしながら完成。
ソースも準備します。

盛り付けて、上にチーズをのせ、ソースとしてアスパラガスのスープをかけます

完成~!

とろとろの卵ととろけたチーズ、ぴたりと味がきまったスープが混然一体となって、夢見心地な美味しさでした。
そして、2皿目はサラド・ラルドン・エ・ノワ。
使用するヴィネグレット・ソースは某三ツ星レストランの秘伝レシピ!

ベーコンにもひと手間かけて、丁寧に準備。
パーツが完成したら、一気に仕上げます。

サラダって、ただ野菜を食べるのが目的ではない!こんなにおいしい料理になるんだ!と、みんな大感動。
手間と愛情をかけて作る料理の素晴らしさを、身近な料理で実感させてくれる1皿でした。
そしてメインディッシュはカスレ。
煮込みのベースには、豚足でとったフォンを使います。

メインの食材はこれ。鴨のコンフィです。

ソーセージについては、シェフがいつも使っていたものとは違うので、イメージ通りのものが準備できるかハラハラでしたが、オッケーが出てホッと安心…

そして、この料理の真の主役はいんげん豆。

煮込んだ豆とソーセージを耐熱皿に入れ、鴨もたっぷり乗せたらオーブンへ。

パセリをかけて完成~!


あまりの美味しさにおしゃべりがぴたっと止まってしまうほどの威力ある1品。
お腹はいっぱいなのに、もっともっと、ずっと食べていたい気持ち。
ワインもするすると進みます。
そして、デザートにはココナッツのブランマンジェ。
私達からリクエストして特別に教えていただいた、サン・ファソンのデザート。
まず、ココナッツを漬けて香りを移したミルクで、アングレーズソースを作ります。

そして、イタリアンメレンゲ。
どこまで混ぜれば完成ですか?と、不安になりながらも無事スタンバイ完了。

その2つと、生クリームを混ぜたらアパレイユが完成。


ココットに入れて、冷凍庫へ。

いただく直前にパッションフルーツのソースをかけて、完成です。


冗談を言いながら、終始リラックスモードなシェフが、時折見せる真剣なまなざし。
ぴっと集中する瞬間がとても印象的でした。
そして、頻繁に味見をさせて下さりながら、これがフランス料理の美味しさだよ。こういうものをフランス人はたべているんだよ。と、何度もおっしゃっていたことも。
手間と愛情をたっぷり注いだ料理ならではの美味しさを、しっかりと学んでいただけたレッスン。
私にとっても様々な発見があり、これから目指すべき方向がクリアになった、実り多き時間でした。


本多シェフ、本当に夢のようなレッスンをありがとうございました!
続編開催を望む声が縷々寄せられています。
ぜひまたお越し下さいネ


